※このブログは業界歴30年の宅地建物取引士がライティングしています。
Contents
こんなことがわかります
✓不動産屋さんに売却前に確認しておくべきこと
✓査定金額の比較方法とポイント
✓信用できる不動産屋さんとそうでない会社の見分け方
✓自分に合った売り方について
(10分前後で読むことができます)
はじめに
藤沢市でなくとも、不動産の売却を考えるとき、多くの方が「できるだけ早く、希望通りの価格で売りたい」と思うのは自然なことですよね。
ただ、査定金額だけを比較しても、それだけでは理想の売却にたどり着けないこともあります。税金や諸費用など、気になることはたくさんありますが、初めて売却する場合、どの情報が本当に重要なのか判断に迷うことも多いでしょう。
だからこそ、実際に売り出す前の「相談期間」でしっかりと情報を集めることが、成功のカギとなります。
今回は、売却を進める前の「相談期間」に考えておくべきポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
売り出す前の注意点6選
不動産を売却する際には、事前にしっかりと準備をしておくことが大切です。焦って進めると、後から「もっと早く知っていれば…」という後悔につながることも。だからこそ、売却前の「相談期間」にできるだけ時間をかけて、必要な情報をしっかり集めておきましょう。
ここでは、売却を成功させるために押さえておきたい重要なポイントをまとめました。
①査定金額を比較する
②売却期間を考える
③諸費用と税金を知る
④販売方法を確認する
⑤購入見込のお客様の動向を知る
⑥仲介方法・買取・買取保証など「売り方」を知る
査定金額を比較する
やっぱり一番気になるのは売却金額ですよね。でも、いくつかの会社から査定を受けた際に、つい金額だけで判断してしまっていませんか?
実は、ただ高い金額を提示されても、それが本当に正しいかどうかは別の話です。大切なのは、その価格の根拠をしっかり書面で出してもらうこと。高すぎる価格設定は、逆に不動産の印象を悪くしてしまい、売れにくくなることもあります。
例えば片瀬海岸や鵠沼海岸は最近は想定より高額成約の事例もありますが、購入者は都内在住の方や外国人が気に入ったケースに限定されていたりします。事例だけで判断すると、高値放置で売れ残りが加速してしまう物件も出てきています。
市場の相場をしっかり理解したうえで、最低限確保したい「下限価格」と挑戦したい「チャレンジ価格」を営業担当者とよく話し合い、納得のいく売却を目指しましょう。
売却期間を考える
不動産を売る際に、売却期間をあらかじめ決めておくことはとても重要です。売却がスムーズに進むかどうかは、適切な期間で計画的に進めることに大きく関わります。
通常、不動産の販売期間は約3カ月程度が目安とされており、その間に成約できるように価格を設定するのが理想です。
▲長期販売のデメリット
①長く市場に出ていると「鮮度」が落ち、購入検討者からのイメージが悪くなることがあります
②売主自身が疲れてしまい、焦って売り急いでしまうことも…
③換金が必要なタイミングに間に合わなくなる可能性がある
◎長期販売のメリット
①市況が好転すれば、当初の想定よりも高く売れるチャンスがある
②時間に余裕があることで、安売りを避けることができる
③販売期間中に得られる経験を通じて、不動産売却の知識が増える
もちろん、売却者の事情や物件の状況によって、適切な期間は異なります。あらかじめスケジュールを立てておけば、値下げを焦ったり、予期せぬ引っ越しを2度する羽目になるなどのトラブルを防ぐことができます。
「いつまでに売りたいのか」「どのくらいの期間で売却したいのか」をしっかりと考え、それに応じた販売方法を検討することが成功への一歩です。
諸費用と税金を知る
不動産を売却する際、物件の種類や状態によって、仲介手数料以外にも様々な費用が発生します。例えば、測量費用、地目変更の登記費用、農地転用費用、抵当権抹消費用、さらには住宅ローンの残債などが、売却代金から差し引かれることになります。
特に気をつけたいのは「税金」です。
手元に残る資金に大きく影響を与える要素のひとつです。譲渡所得税は、売却者の条件や不動産の取得経緯によって税額が大きく異なり、想定していた額よりもはるかに高い納税額になるケースもあります。例えば、数十万円程度と考えていたところ、最終的に数千万円の納付書が届いてしまうこともあるのです。
税金に関しては、Webの情報だけに頼らず、不動産会社から基本的な情報を得た上で、必ず税務署や税理士に相談して、具体的な金額や手続きについて確認しておくことが重要です。事前にしっかり調べることで、予期せぬ出費やトラブルを避け、安心して売却を進めることができます。
販売方法を確認する
不動産を売却する際には、どんな販売方法を取るかを事前にしっかり確認しておくことがとても大切です。販売方法によって、売れるスピードや価格にも影響が出ることがあるため、売主としても事前にイメージを持っておくと安心です。
不動産仲介会社がよく行う基本的な販売手法は、主に以下の3つです。
①広告(WEB・紙面)
仲介会社のホームページや、不動産ポータルサイト、新聞折込み広告、ポスティング広告などを活用します。これにより、広く物件の情報を発信し、見込み客にアプローチします。
②仲介会社の見込み顧客への紹介
過去に来場した個人や法人の顧客、または提携している不動産会社へ紹介を行う方法です。仲介会社が持っている顧客リストを活用することで、直接的に購入意欲のある人々にアプローチできます。
③レインズへの登録
レインズは、一般の方には見えない不動産業者間の情報ネットワークです。全国の不動産業者が物件情報を共有し、広範囲に渡って購入希望者を探すことができます。これは、国土交通省が所管する仕組みで、業者間の連携を活用するための重要なツールで、不動産業者はこのネットワークに掲載する法的義務も負っています。
これらの方法を使って、不動産の販売が行われるのですが、売主として事前に「どの方法が自分の物件に最適か」を考えておくとよいでしょう。
居住中の物件を売却する場合には、ポスティング広告が気になる方もいるかもしれません。たとえば、近所の目を気にする場合は、広告の配布範囲を調整してもらうことが可能です。さらに、受験生の子供がいる家庭では、週末に自宅で勉強に集中できない状況を避けるため、内見のタイミングを調整することも考慮に入れると良いでしょう。
不動産会社によっては、広告費用をかけずに仲介手数料を抑えるという方針のところもあります。
「仲介手数料は無料!0円!!。。。だけど、広告予算はかけない。」
そうなると広告される機会はなく、成約のタイミングを逃すかもしれません。販売を依頼する前にどのような販売方法を取ってくれるのかを、しっかり書面で確認することが大切です。
ちなみに弊社の場合だと、SNS広告・ポータルサイト(SUUMO他)・ポスティング広告の組合せで、月に5万~10万程度の費用をかけるのが一般的です。
購入見込のお客様の動向を知る
不動産を売却する際には、物件そのものだけでなく、周辺地域や購入希望者の動向もよく確認しておくことが重要です。地域の状況が、売却価格やスピードに大きく影響することがあるからです。
例えば、以下のような事例が考えられます。
✔ 学区内の小学校で学級崩壊の噂が広まり、子育て世帯がそのエリアを敬遠し始めた
✔ 近くで大規模な分譲開発が控えており、購入希望者が買い控えをしている
✔ 周辺の新築戸建てが売れ残り、値崩れの兆候が見え始めている
こうした悪い情報も含めて、地域の現状をしっかり把握することが大切です。購入希望者が減る可能性があれば、価格設定に柔軟さを持たせる必要がありますし、売却のタイミングを見計らうことも重要です。良い情報だけでなく、悪い情報も踏まえた上で、最適な媒介価格を設定し、スムーズな売却につなげましょう。
仲介方法・買取・買取保証など「売り方」
不動産を売却する際には、主に3つの売り方があり、それぞれの特徴を理解して自分に合った方法を選ぶことが重要です。
①仲介
不動産会社が買い手を見つけ、売主と買主の間を仲立ちする方法です。一般的な売却方法で、幅広い購入者を探すことができます。
②買取
不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。すぐに現金化できるため、急いで売却したい場合や、売却の手間を減らしたい場合に適しています。ただし、仲介よりも売却価格が低くなることが多いです。
③買取保証付き仲介
最初は仲介で販売を試み、一定期間内に成約しなかった場合、あらかじめ設定した価格で不動産会社に買い取ってもらう方法です。仲介のメリットを生かしつつ、売れなかった場合のリスクも軽減できるため、安心感があります。
これらの売り方には、それぞれメリットとデメリットがあります。例えば、仲介では高く売れる可能性がある反面、時間がかかることもありますし、買取では早く売れる一方で価格が下がる傾向があります。売却方法によって内見や現地見学の頻度や方法も異なるため、売主の状況や希望に合った売り方を選ぶことが大切です。
自分に合った売り方をしっかり検討し、納得のいく売却を目指しましょう。
さいごに
いかがでしたか?
「適切な期間で、希望金額で売る」の理想を叶えるためにも、準備が大切であることがご理解いただけましたでしょうか。
売り出す前の「相談期間」に必要な情報を収集して売却活動を成功させましょう。
「相談期間」に考えておくべきこと6選、お役に立てますと幸いです。
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◇「こことち」を始めた理由
改めまして、私は「こことち」を運営するBLOSSOMDESIGN株式会社の代表、中濱整啓です。
これまでの経歴を紹介しますと、20代~30代は年間5,500件程度の仲介を行う、いわゆる不動産屋さんのエリア母店長を歴任し、その後40代には、年間160億円ほどの住宅建設に携わる建築設計企業で、執行役員(本部長)を経験してきました。
不動産・建築業界に長らく身を置いてきましたが、業界の現状には大きな疑問を感じています。
それは業界の利益を優先した取引慣例、売上至上主義のビジネスモデルです。
「こことち」は、全員が納得し、双方の利益を最大化することを目指しています。
私が「こことち」を始めるにいたった経緯を読んでいただけますと幸いです。
不動産業界の現実
残念ながら大手・中小問わず、悪徳仲介業者が少なからず存在します。
彼らは自分たちの利益を追求するあまり、顧客が本来得ることができた利益を遵法で搾取しています。搾取しているからこそ、手厚い表面的なサービスにより顧客は満足度は高く、問題は表面化し辛くなっています。
アメリカで見つけた理想
私は30代半ばに、米国・サンフランシスコへ研修の機会を得ました。
そこで、米国の不動産取引の慣習や現状に衝撃を受けました。
米国では、売主専門のエージェント(担当)と買主専門のそれが別々に存在し、各々が顧客の利益を最大化し、リスクを最小化するために動いていました。
売主と買主は利益相反する。
どちらかにとって得なことは相手にとって損失になりうる。であるからこそ、売主のための専任担当、買主のための専任担当という明確な役割分担があり、公正な取引が実現されていたのです。
「売主・買主の双方から直接依頼を受けるなど考えられない」と当時米エージェントが答えていたのが忘れられません。
日本の不動産流通
ところが日本の不動産業界は、この双方からの直接依頼が「両手仲介」との呼称で、当然のごとくまかり通っています。
何度も言いますが不動産は本質的に、売主・買主が利益相反の関係です。
また今日の日本での仲介制度では売主と仲介会社も利益相反の関係になっています。
高く売りたい売主、安く買いたい買主。そして手数料を大きくしたい仲介会社。
このトライアングルの中で、売主と買主の要望実態を握っているのは仲介会社だけ。
そのため、不動産屋は手数料の最大化を一番重視しながら、売主さま・買主さまの双方にとっての妥結だけを狙った対応になってしまうことが少なくありません。
その結果、資本力のある企業が、広告宣伝費をかけ、ブランドを醸成して、安心感をもたせておいて、不動産取引の情報弱者である顧客に対して、遵法としながらも搾取することを商慣習としています。
日本には日本の法制度があり、慣習があるため、米国の制度はそのまま利用できません。
一時、民主党政権下では、この両手仲介を禁止にしようとするマニフェストが確かありましたが、いつのまにやらロビー活動によって消滅した記憶もあります。
こことち開発に至った想い
日本の法制度において、仲介会社は仲介手数料を多く得られる方法を優先して取引を操作しています。
この操作を回避するためには、いっそ売主・買主が直接出会えればよいのではないか。
ましてや今日のWEB・SNS・IT技術をもってすれば、コストも抑えて売主・買主が直接出会えるのではないか。
そこには仲介担当者の手助けはないかも知れない、自分で相手とコミュニケーションをとる面倒を感じるかも知れない。
ですが生み出される結果こそが、売主・買主双方が満足できる取引が実現できるのではないでしょうか。
正義感とかそんなものではなく、「自分が売主なら、買主なら、そんな手数料利益を優先する仲介制度は、手間がかかっても利用したくない。」
そんな想いから開発にいたりました。
「脱不動産屋」により、売りたい、買いたいの意思が直接WEB上で出会えて、相手が見つかったら、不動産取引のプロに、安全な取引のために適正な調査に入ってもらい、取引を成立させてもらえばよいのです。
誰もが納得できる不動産取引を
そんな想いから、私は新しいサービス「こことち」を立ち上げました。
「こことち」は、不動産仲介業者を介さずにお客様同士で直接不動産売買ができるプラットフォームです。
手数料の最大化を重視する仲介会社による斡旋対応を回避できれば、もしかすると数千万高く売れることも、倍の値段で売れることも、過去の経験から可能性が大いにあります。
またWEB・SNS・IT技術はコスト削減をもたらし損益分岐も下げ、取引手数料の削減も可能となります。
今ある取引を全て否定するつもりはありません。
顧客ファーストな想いで活動されている会社もたくさんあります。
ただ選択肢として、直接出会うのもありではないか?
既存の仲介制度を利用しながら、「こことち」でも探す。
そんな新たなマーケットを作ってみたいと思いました。
正解は人それぞれだと思います。
ですが「こことち」は、いままでになかった不動産取引の新しいカタチを実現します。
不動産の売買を考えた時には、ぜひ「こことち」にご登録ください。