欲しい情報が見つからない理由
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マンションは投資の需要が増えている?
「マンションが高すぎて買えない」という声を最近よく耳にします。
不動産バブル? 価格高騰はいつまで続くの?
多くの人が気になっていることでしょう。
新築マンションの価格推移は不動産経済研究所発表の「首都圏 新築分譲マンション市場動向2021年度」を参考にすると、2016年わずか6年前には㎡(平米)あたりの新築マンション価格は平均80.1万円でしたが2021年には95.3万円となり、約20%も上昇していますし、ここ最近も値下がり傾向はあまり見えません。
これは新築のみならず中古マンションにも同じ傾向があります。
主な理由は低水準の金利・為替レート・証券化や小規模不動産特定共同事業、いわゆるクラウドファンディング等によって、都市圏のマンションニーズが盛況であることが予想されます。
つまり、マンションには実需以外の投資対象としてのニーズが集まりやすい環境があるのだと思います。
そこでマイホームを検討する方にとっては、以前に比べると比較的に戸建が買いやすい状況になっています。
注文住宅の土地探しの手段は?
よし!ならば投資マネーに翻弄されない戸建を検討しよう!せっかくなら注文住宅を!
と前向きにマイホームを目指されるお客様も最近は多くなりましたが、何せ土地をスムーズに見つけることが出来ないのです。
皆さんの土地の探し方は大きく分けて3つあります。
・ポータルサイトで探す
・ハウスメーカーなど、依頼したい建物の会社で探す
・不動産会社に直接依頼して探す
そして多くの方は半年から1年かけてようやく土地を探し当てますが
マンション探しの3倍近くの時間を費やして、土地探しをしておられる印象です。
土地が見つからない原因は?
土地はマンションに比べて売り出される数がそもそも3分の1程度と少ないからです。
それに土地を探す一般消費者がたくさんいる事を分かっている新築戸建の事業会社が、土地情報がオモテに出る前に不動産仲介会社から先に買ってしまうことも多いのです。
購入検討者は結果どうなるか
・希望エリアにはあまり魅力を感じない土地
・建築条件付き(新築戸建の事業会社が予め決まっている宅地販売)
・建売分譲
などに行きついてしまいがちです。
オモテに出る前の土地情報を手に入れたい!
タイトルにしておきながら残念なことですが、見込みはありません。理由は3つあります。
1 新築戸建の事業会社と不動産仲介会社は仲間です。
この関係は何度も取引を繰り返す商売のパートナーです。
時には資本関係のあるグループ会社という事もあります。
いちどきりの取引となる「一般のお客様」より残念ながら大切です。
2 土地情報の窓口となる仲介会社に入ってくる収益が違う
4,000万円のとても条件の良い土地(売主A)があるとします。
☆土地を新築戸建の事業者Bに売った場合(金額はすべて概算)→収益650万円
<収益>
売主Aさんから仲介手数料
買主B社(新築戸建事業者)から仲介手数料
Aさんから
4,000万×3%+6万=126万円
B社から
4,000万×3%+6万=126万円
その後、買主B社が建物を建てて6,500万円の新築戸建として分譲するにあたり、仲介を請け負う
<収益>
B社から仲介手数料
一般の買主Cさんから仲介手数料
B社から
6,500万×3%+6万=201万円
Cさんから
6,500万×3%+6万=201万円
☆土地を一般の買主様に、違う不動産会社を通して売った場合(金額はすべて概算)→収益120万円
4,000万×3%+6万=126万円
窓口となる仲介会社の収益は約120万円にしかなりません。
650万円か120万円か、自ずと選択肢は決まっています。
3 一般の買主は判断に時間がかかる
新築戸建の事業会社はプロですので、土地情報を仲介会社から入手すると
〇×は当日中に申込に3日、契約に1週間あれば進んでいきます。
プロですので、その途中に理由をつけて中断もしません。
対して一般の方は、良い土地にめぐり合っても、普段から不動産や建築に精通していませんし
仕事の合間で、購入の判断、現地の確認、住宅ローンの工面や、関係者の了解など多岐にわたって
対応するので1週間では契約できません。
まとめ
- 近年のマンションの価格高騰により、相対的に戸建が買いやすい環境になっている
- 戸建用の土地を探すのに、時間を費やしている方が多い
- 土地が見つからない理由は、マンションに比べて売り出される数が少ないこと
- 土地情報がオモテに出る前に新築戸建ての会社が先に買ってしまうから
せっかくの注文住宅を建てたいと思っても、土地がなかなか見つからない理由が少しご理解いただけましたか?
それではどうすれば土地情報をスムーズに得ることができるのでしょうか?
次回に続きます!