頭金と手付金 | CoCoDA – BLOSSOM DESIGN-

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2023.03.18

頭金と手付金

頭金と手付金のちがい

不動産の売買において頭金とは、住宅代金の一部として支払う現金を指します。
つまり手付金と決済現金の合計金額のことです。
例えば3,000万円の住宅を買う際に、200万円を現金で用意し、決済時に残りの2,800万円を住宅ローンで支払うといった場面で、200万円が手付金であり頭金という扱いになります。※左側の図

では契約時に手付金200万円を現金で支払い
決済時に2,800万円のうち800万円を現金で、残りの2,000万円を住宅ローンで支払うといった場面では
頭金は1,000万円となります。※右側の図


手付金は契約証拠金とも呼ばれています。最終的には売買代金に充当されます。
手付金(契約証拠金)は自己都合で契約を辞めた際に、売主・買主が互いに手付金をペナルティとすることで契約解除が可能となっています。もし手付金を0円で取引するとどうなるか見てみましょう。

手付金がない場合のリスク

個人間取引の場合

手付金0円にしていて、その後契約解除になったらどうなるでしょうか?

買主から契約解除した場合、手付金0円なので、売主は何も受け取れません。
もし売主が住居を買い替えするつもりで、購入先の不動産の手付金を払っていたなら大きなダメージです。

逆に売主が自己都合で契約解除した場合、やはり手付金0円なので、買主も何も受け取れません。
もし買主が、現居の賃貸契約を解除したあとだったら大変です。

手付金ゼロ円、売主も買主も契約はしたけど、互いに何の責任もなくペナルティは生じません。
信頼関係だけが頼りなのが手付金0円の契約です。
恐ろしくありませんか?

いやいや、手付金0円でも手付ペナルティは200万で設定しています!安心してください。
となると、それは宅地建物取引業の法律違反となります。
なぜかというと「そもそも手付金を払わない人に購入意思は本当にあるのか。払う能力がなくて手付金0円ならペナルティ金も払えないでしょ。そんな人に手付ペナルティを負わせる契約はそもそも違反ですよ。業者が安易に契約させたのではないのですか」といった客観的な視点があるわけです。

このようなことから、特に個人間取引が多い不動産仲介取引においては、手付金0円は実施されません。
もし購入者が仲介会社から手付金相当額を貸与されて、その貸与金を手付金として売主に支払ったのであれば、これは完全に違法となります。

売主が業者の場合

手付金0円でもよいし、ペナルティも0円でよいという業者なら
「そんな不確実な相手に販売しなければならないとは、その不動産に問題があるの可能性はないですか?」となります。

あるいは手付金0円だけど手付ペナルティは200万とするなら、これもやはり違法となります。

つまり不動産は机上では手付金がなくても購入可能ですが、現実はそのような取引を成立させてはダメだということです。

まとめ

  • 頭金=価格ー借入額 
    住宅購入後のライフステージに現金がどのように必要なのか
    ローンの返済額と月々の支払額を見据えて金額を決めていくこと
  • 手付金=契約証拠金
    最終的には売買代金に充当
    買主が契約を破棄する場合、手付金放棄
    売主が契約を破棄する場合、手付金倍返し
  • 手付金0円は、契約がスムーズにいかなかったときにリスクが生ずる。

以上、参考にしていただければ幸いです。

次回は「手付金0円はダメだけど、頭金0円は今ドキ有効です」に続きます。