【藤沢市】契約不適合責任と地中構造物:土地売買で知っておくべき重要ポイント | CoCoDA – BLOSSOM DESIGN-

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2023.02.10

【藤沢市】契約不適合責任と地中構造物:土地売買で知っておくべき重要ポイント

注文住宅のための土地探しを積極的に行っているブロッサムデザインと申します。
土地売買を個人間で行う際、もちろん仲介を利用する場合もそうですが、注意点をお伝えしたいと思います。
今回のテーマは土地売買での「契約不適合責任」(以下「不適合責任」という。)について触れてみたいと思います。

不適合責任とは何?


契約時に買主に知らされてなかった状態(品質)や大きさ(量・数)の諸問題(以下「隠れた瑕疵」という。)によって買主の契約目的が達せられない場合には、買主は売主に対して

その不適合な状態を買主が知った時から1年以内に
契約解除・損害賠償・追完の請求・代金減額の請求ができる買主の権利


であり売主の義務を指します。

建物解体工事


近所で、2階建/木造住宅1件と3階建/鉄骨造住宅2件の解体がありました。

築50年ほどで、修繕で現役利用できそうな木造の家は趣があったので、「リノベしたらいい感じで使えるからもったいないな」と思いながら

解体現場が当社近所であったため、日中の騒音と振動はストレスもありましたが
今回の工事会社は、ちゃんと工事前の挨拶を丁寧にしてくださったので
それも騒音に対する我慢ゾーンが広がる大きな要因だなぁと、改めて認識しました。

地中から巨大な構造物が!


順調に解体も進み、ようやく1カ月に及んだ建物解体も終わりかと思いきや
どんどん地中に掘り進んで、敷地の片側には5m程度の残土の山が出現!

現場職人さんに尋ねてみると、「鉄骨造の1件から想定外の基礎構造物が出てきた。」とのこと。
解体された建物床面にあたる四隅地中部分に鉄筋コンクリートの巨大な地中躯体!
さらに四隅に地中深くまで4本?の鉄筋コンクリート造の杭が出現!

おそらく数百万の追加解体費用が発生しているのでは。と他人事ながら心配になります。

土地を買ったとき、地中構造物はどうなるのか


さて、あらためて「契約不適合」のお話です。
私たち仲介の取引現場でこのような土地を取引した場合、いったいどうなるのか。
実はこのような経験、それなりにしております。

一般的な土地取引には契約条項として「契約不適合責任」が売主にはあります

売主も買主も知りえなかったけど、”あとから出てきた問題” により
買主が検討している建物が建たない場合、
もしくは建物計画変更を余儀なくされる場合、
もしくは問題解消に費用が生じる場合
売主は、その責任を負わなければならない。とされています。

では何が具体的に不適合責任の対象となるのか少し見ていきましょう。

不適合責任の対象となる事象


・ 土地として販売された場合、目視しても判らない地中障害物
 例:建築に影響のある地中廃材・ガラ・ゴミなど・地中にある従前家屋の基礎杭・土壌汚染

・ 説明のなかった買主デメリット事象
 例:敷地面積が小さくなる・隣接地の構造物越境・擁壁の高さが高くなる・当地で発生した事件事故

不適合責任の対象とならない事象

・ 中古戸建として購入した場合に、買主が更地にして出てきた地中障害物
・ 説明のあった買主デメリット事象
・ 地盤調査によって見つかった軟弱地盤

買主にデメリットとなる問題でも、ちゃんと事前に書面で説明して買主の合意があれば、売主はその責任は負いません。
もちろん仲介会社が調査してわかることもたくさんあり、その場合はしかるべき方法で買主へ説明することになります。


問題は「売買契約内容に適合しておらず、購入の目的に適合していない」状態そのものです。

昭和40年代の分譲戸建が「古家付き土地」として販売されていた事例を紹介します。
購入者は土地として購入して、古家も合わせて引き取りました。
引き取り後にすぐさま解体を始めると、ここも強大な鉄筋コンクリートの構造物が出てきました。
解体した家屋とは連結されていない巨大な構造物で不思議に思い調査してみると、戦前には当該地エリアには工場があったらしく、その戦前工場の基礎であることが想定されました。
売主も知らないし、戦前の歴史調査は仲介業務の範疇でもなく、まさに「隠れた瑕疵」だったわけです。

この場合はもちろん、売主の費用負担で解体となりました。

買主が失敗しないために

住宅建設を目的とした”土地”の売買であれば、住宅用地としての品質が問われます

しかしながら「中古戸建」として売買した場合、たとえ購入者が建替え前提であったとしても
中古戸建の解体は買主都合であるため、売主は建物の瑕疵は責任を負っても、土地に関する瑕疵は基本責任を負いません

ですから注文住宅を検討する土地購入者は
種別が「土地」「古家付き土地」など住宅用地の売買なのか
家屋を含めた家の売買「中古戸建」なのかは注意が必要です。


また、「不適合責任を免責する」との条項をやたらと入れてくる不動産仲介会社があります。
売主が破産者など事情がある場合はともかく、通常取引では不適合責任を設定するのが望ましいです。

もし「不適合責任は免責」と言われたら「擁壁のみ免責」とか、売主側が免責にしたい箇所を特定して進めるのも方法です。

そして大事なことがもうひとつ。
実際、不動産仲介業者が行う個人間での売買契約では”宅地建物取引業法”の規定が優先され
3カ月程度の期間で「不適合責任」は消滅します。
土地の引渡しを受けてから3か月後に建設工事を開始して掘削してみたら
旧家屋の廃材・ガラ・基礎が出てきた。となっても売主はすでに免責です。

売主が失敗しないために

土地で販売するのであれば更地にしましょう

古家があると敷地の魅力が半減するだけでなく、問題が見えづらくなります。

結果、引き渡し後に問題が出てきて売主にとっても想定外の出費が発生します。

更地にして地中掘削を一部行い、隣地との境界を明らかにすることで、”売り土地の状態”が明確になり
買主側にも安心が生まれ、結果的により良い条件で売却が可能となります。


・未測量敷地の場合は測量も売主にて実施しておきましょう

隣地との明確な境界が決定されるので、早期に問題が見えてきます。

最初は面倒や嫌な思いをすることもあります。
ですが隣地の方々との縁(ゆかり)がない購入者は、近隣の方の風当たりも強くなり、もっと面倒で嫌な思いをするものです。
測量も、土地売却においてより良い条件を引き出すことになります。

更地・測量を行うことで問題が見えてきます

予め状況を整理してしっかりと調査することで、購入者にとってデメリットになる事象も事前説明が可能です。

その結果、事前にわかって購入者に説明できている部分は不適合責任を免れることにもなります。

「測量もしなくてよい、買主がするから」
「解体もしなくてよい、固定資産税が高くなるし買主がするから」
「契約してからやればよい」

これらは売主にとって耳触りの良い説明ですが、 そこで売主が楽をした分、買主側が苦労してその費用以上に売買価格が下がっているのが一般的です。

また不十分な事前調査で結果デメリットが説明できず、売主にもリスクが上乗せされてしまいます。

不動産事業者が分譲地を販売するとき、ほとんどの場合、きれいな更地にして測量して販売を始めます。
そのほうが高く売れることを知っているからです。

地盤調査によって発生した軟弱地盤の改良工事費用は、買主が建築する建物の重量や構造・形状によってマチマチの地盤結果ですので、売主が契約不適合責任を負うことはありません。

以上、土地探しをされる方、土地の売却をお考えの方に
ぜひ知っておいていただきたい地中内の構造物の注意点でした。