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2023.07.31

建築条件付き土地

建築条件付き土地って何?
メリット・デメリット・注意点を知っておきましょう!


建築条件付き土地の「条件」

土地を購入しようと検討中の方なら、「建築条件付き土地」として売られている土地の広告を見たことがあるかと思います。
「立地も気に入った!、購入に踏み切りたいけど、なんとなく不安に感じる💦」
という方も多いのではないでしょうか。。


そこで今回は、建築条件付き土地の購入を検討している方のために、建築条件とは何か!
メリットやデメリット、注意点などを解説したいと思います。

 建築条件付き土地とは?

建築条件付き土地とは、その土地を購入した後、売主が指定した建築会社や工務店で家を建てるという条件が付いた土地のことを指します。


売主側からの視点で見ると、土地だけではなく建物もセットで販売することで、利益を上げることができます。
また、売主側が得意な分野の建物を提供する機会が広がったり、一定数の建物を共有するためコストも下げやすかったりと、メリットがあります。


買い手側からすると、希望の立地の土地を見つけやすい、気に入ったコンセプトの建物を探しやすいというメリットがあります。
そして建物の「プランも変更可能です」となると更なる魅力を感じたり、場合によっては価格的にも”お値打ち”だったりする場合もあり、興味を持たれる機会が多いかもしれません。

条件ってなに?

では、建築条件付き土地についてくる「条件」の部分を、もう少し掘り下げてみましょう。

① 売主の不動産会社が指定した業者で家を建てること
② 一定期間内に建物の建築請負の契約をすること

この2点の条件を満たす場合に、土地を購入することが可能です。

また、売主が指定する業者は、売主の提携会社の場合もあれば、売主自身の会社である場合や、子会社といった場合もあります。


さらに、一定期間内に建築契約をする点については、多くの場合3ヶ月程度であることが多いようです。

 建築条件付きのフロー

では、建築条件付き土地を購入した場合、どのような流れで家の完成まで進んでいくのでしょうか?
この点について解説します。

1)土地購入の契約
2)建築プランと予算を検討
 ~ 建物内容と予算が希望に叶うか判断して、OKなら建築条件がクリア!
3)土地引渡し(建物引渡しとセットの場合もある)
4)建築工事の請負契約 
5)建築内容を細かく詰める
 ~ 変更点があれば変更契約
6)工事期間
7)引き渡し

大きくはこのような流れです。
基本的に、2つの契約をする必要がある点が特徴で、先に土地の売買契約、そして建物内容に納得できれば建物の工事請負契約へと進みます。

建築条件付き土地の購入を考えている方は、ぜひ頭の片隅に入れておいてください。
今どの段階にいるのかを把握することが出来ます。
続いて、建築条件付き土地を購入した場合のメリットを解説していきます。

 建築条件付き土地のメリット

建築会社選びで迷わない

メリットの1点目は、すでに建築会社が決まっているため、建築会社選びで迷うことがないという点です。

家を建てるのは、多くの方が初めてであり、素人であることが多くなります。
しかも、自分たちで勉強や調査をしながら決めていくことが非常に多いために、建築会社が決まっているだけでも負担は減るものです。


特に、「このハウスメーカーが良い! 工務店が良い!」という建設会社・メーカーに強いこだわりのない人なら、建築会社選びに使う労力と時間を削減できるのは、大きなメリットです。
それにこだわりを実現するにはメーカー・工務店側の工数も多く必要となるので一般的には価格も高額になりがちです。
とは言え、建築条件となっている工務店で自分の条件をどこまで叶えることが可能なのかを、事前によく確認してから購入を決意する必要があります。

理想の土地を見つけやすい

家を建てる土地を探すのは、とても労力がかかります。

一般人が売主の土地もあれば、不動産会社が売主となる土地もあります。

一般個人が所有する土地は、建物が残っていたり、近隣との権利関係が不明瞭だったり、造成が必要だったりと購入しても手間がかかる土地もあります。


不動産会社は、土地を手に入れた場合は、建物とセットで販売するケースも多いため「売り土地」だけでなく、「建売住宅」「建築条件付き土地」で売出すケースも多くあります。
建築条件付き土地も候補に入れると、希望エリアで土地はぐっと探しやすくなります。

建築条件付き土地は不動産会社が売り出すので、宅地がきれいに整備されていて、権利関係の整理ができている宅地は、やはり魅力となります。

なかなか希望の土地が見つからない場合には、建築条件付き土地を候補に入れるだけで、選択肢が増えるではないでしょうか。

建売住宅と違って希望が取り入れられる

建売住宅の場合、すでに家が完成しているので、間取りなどを後から変更したり、こだわりや希望を取り入れることはできません。
未完成でも仕様や設備・間取り・デザインは全て決まっているものがほとんどです。


一方、建築条件付き土地なら、その事業会社によっては、自分たちの希望を取り入れてもらうことができます。

ただし、内容によっては制約が多くあったり、結局は希望を取り入れることができなかったという声が多いのも現実です。

建築先に指定された工務店や設計者など技術陣が、どこまで対応してくれるのか、仕様・性能・間取りの3点は購入を決断する前に、必ず確認してください。

☆工事のチェックができる

建売住宅との比較になりますが、完成している家の場合、基礎や壁の中を見てから物件を購入することは出来ません。

そのため、家の耐震性にもかかわる大切な建物が、手抜き工事かどうかを判断するのは難しくなります。

ですが、建築条件付き土地の場合には、通常の注文住宅と同じように施行中の工事現場を見学することが可能です。
また、施主の要望によっては第三者の工事検査を入れることも可能です。
気になる点をしっかり確認していくことで、手抜き工事を防ぐことができるのです。

それから、建売住宅はあとで買手に渡される工事図面が少ないことが多いです。
建築条件による建築は注文住宅に近いこともあり、さまざまな詳細図面が渡されますので、工事中のチェックにも、後々のリフォームや点検・改築にも役立ちます。

 建築条件付き土地のデメリット

では、建築条件付き土地のデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
大切なマイホームの建築なので、デメリットをしっかりと理解することが重要です。

希望の建築会社で施工してもらえない

当たり前なことですが、そもそも「指定した建築会社で施工する」ことを条件に土地を購入しているのですから、自分の好きな建築会社を選ぶことはできません。

売り手側が、経験豊富で上質な家を作る建築会社だったらラッキーなのですが、もしも仕様やプランの選択肢が少ない、自分の希望に合う家を建てられない建築会社だった場合、後から後悔する可能性が高くなります。

まずは、家族のこだわりや、ここだけは譲れないという点をしっかりと話し合い、それを叶えられる建築会社かどうかを調べてから判断することが大切です。

設備仕様・間取プランの選択肢が少ない場合がある

上記のデメリットで解説した通り、建築会社によってはプランや間取りに制約が多い場合も多々あるようです。
こういった不満が、建築条件付き土地を購入した方から聞こえてくるので、特に事前確認をしておきたいポイントと言えます。


ちなみに意外かもしれませんが、ハウスメーカーの中には規格がより厳格に決まっていて自由度が乏しいメーカーも存在します。
その場合はプランの自由度よりも、メーカーという安心感を優先する選択になると思います。

☆検討できる時間が短い

建築条件付き土地の条件の中には「一定期間内に」という条件があります。

多くの場合は、土地を購入してから、3か月以内に間取りや仕様を決める必要があるのです。

自分たちの理想通りの間取りや仕様であれば問題ありません。
しかし希望を伝えても、「この制約内でしか叶えられない」と言われてしまったら、そこからまた検討して、提案を受けて、決断して…と、3か月では短く感じる場合もあります。

特に、やりとりに営業担当者が前面に出てくる会社と、建築のコミュニケーションをすると、自分たちの要望が設計者にダイレクトに伝わらず、話が前に進まないケースもあります。

忙しい日常の合間をぬって話し合い、図面の確認、決断…と、やることは山積みです。
じっくりとこだわりの家を建てたいという方には、あまり向いていないかもしれません。

 建築条件付き土地の押さえておくべきポイント

では、デメリットを踏まえた上で、ここだけはきちんと押さえておくべきポイント!を確認していきましょう。

そのポイントとは
『検討している仕様を含めた見積もりを出してもらうこと』

この点をおさえておけば、大きな後悔は避けられるかもしれません。


建築条件付き土地の見積もりを出してもらう場合、検討している仕様も全て盛り込んだ見積もりを出してもらうようにしましょう。
最初の見積もりで、ある程度の総額を見越しておかないと、あとからいろいろな仕様を足していったら予算を大幅にオーバーしてしまったなんてことも考えられるからです。
ちなみに、この点は注文住宅を検討する場合はさらに注意が必要です。


その見積もりは、何が含まれた金額なのかをきちんと確認して、安さだけに惑わされないようにしましょう。

プランの自由度を営業担当者に確認する

まずは、家族で家に対するこだわりを話し合った上で、それが叶えられるのかを確認しましょう。
中には、建売住宅とほとんど変わらないほど制約が多い会社もあるからです。

どのくらい制約があるのか、どのくらいの自由度なのかを事前に確認することで、全く意見が通らなかった! といった後悔をある程度は防ぐことが出来るではないでしょうか。

契約を急かされても慌てない

建築条件付き土地を販売している会社の中には、土地の売買契約のあと、工事請負契約を急がせる会社もあります。
冒頭で、建築条件付き土地購入後の流れを解説しましたが、その中で、2回契約が出てきました。


買主側の視点でいえば、土地の売買契約を結んだ後に、工事請負契約をするのですが、条件が整わなかった場合、土地の売買契約が白紙に戻り、手付金が戻ってきます。

例えば、以下のような場合です。
・間取りが気に入らない
・仕様・設備が気に入らない
・一定期間を過ぎてしまった(一般的には3カ月)
・金額の折り合いがつかない


このような事態は、土地の売り手側としては避けたいです。
そのため、中には、土地契約から1カ月程度で工事請負契約を急かしてくる業者も存在します。
「早くしないとこの土地は売れてしまう」
「すでに他の方から問い合わせがある」
といったようなセリフを聞いても、決して慌てないようにしましょう。
大切なマイホームです。急かされて妥協していては満足できる家ができないのではないでしょうか。


また、この3ヶ月より短い期間を、最初から契約に提示し記載してきた場合は、独占禁止法という法律の「抱き合わせ販売の禁止」という項目に抵触する恐れがあります。
そういった強引な業者であった場合には、売り手目線でしか考えていない業者である可能性が高いです。


また最初は土地のみ契約して、建物が納得できた時点で土地建物セット販売に契約書を差し替えて「未完成の建売住宅」で販売しようとする会社もあります。
仲介手数料の水増しに利用されることがあります。注意しましょう。

 向き不向き

建築条件付き土地について解説してきましたが、結論から言えば、人によって向き不向きがあるということです。

あくまで一般的な話にはなりますが、 家に対するこだわりや、強い設備や仕様へのこだわり、自由な間取りを取り入れたい方にとっては、建築条件付き土地はあまり向いていないかもしれません。

逆に、土地の立地が条件にぴったりで、さらに家に対して強いこだわりがないという方には向いていると言えます。

 CoCoDAプロジェクト

ブロッサムデザイン(株)は、設計事務所で注文住宅を数百棟、携わってきたメンバーによって始めた会社です。

そしてココダプロジェクトは「自由度の高いプランニング、魅力的なデザイン・耐震性や省エネも大切にした性能・地元密着の注文住宅を担う工務店シゴト」を手ごろな価格で実現したい! との思いで始めたプロジェクトです。


もちろん世の中には「もっと安い家」「もっと立派な家」もありますが、その違いを、それらと比較してご判断いただく皆さまに、きっと満足していただけるのではないかと考えています。

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